エッジの種類を色分け表示してわかったこと(Rhino 3D学習24日目)

Rhino 3Dの学習 24日目。今日は受講コースを少し進めた。その途中で「やっぱり前から気になるところ」を改善した結果、作業効率が大幅にアップした😍ライノ 3Dが楽しくなってきたぞ!というか、デフォルトのままで使い続けるのは苦痛でしかない。マゾの所業。ライノ 3Dは色々カスタムすると突然に花開く。そんな体験をし始めた。

(約 4,200文字の記事です。)

目次

目に見えることの重要性、情報量の違い

色々な基本機能だけを触っていたので今回は特に面白い絵はないw だがライノ 3D使いには面白い話だろう。

  1. 手前のプリンw の一番太い黒線がシーム。回転体の開始部分。
    (奥のはソリッドなのでエッジもシームも同じ黒太線で表示)
  2. 手前のプリンで次に太いのがカーブ・オブジェクト。直線に見える。
    他にある右上の直線や円のエッジの太さ表現だ。
  3. 茶色の線がオープンエッジ。ライノ 3D用語でNaked Edgesだ。プリンの上面と下面の各エッジだね。
  4. 極細線がIsocurve。線として実体があるわけではなくて、視覚的に立体感を想起させるためのダミー線。実はKnotの線表記。

同じ画像を再掲。

  1. 一番手前のプリン、これは実は開口したテーパーで、上面と下面は分離した円板ポリ(サーフェス)
  2. 奥の黒のみの物体が、未開封のカップラーメンを逆さまにしたようなソリッドなオブジェクト
  3. 画面右上の茶色い板チョコみたいな物体、これ、全部平面でバラバラ。重複エッジとなるように配置されているだけ。単体サーフェスの6面体
  4. 同じ太さで黄色いのは選択中の直線オブジェクト。プリン表面に配置されているだけの直線カーブオブジェクトなので、移動で引きはがせる

つまり、見えているオブジェクトでも、

  1. 全部が繋がって閉じているソリッド・ポリサーフェス(水密メッシュ)
  2. 開口部が1つ以上ある(オープン)ポリサーフェス(単体サーフェスの集合体)
  3. 単なる1枚サーフェス=単体サーフェス

3種類ある。

大和 司

この違いはライノ 3Dでは、というかCADではとても重要。

また線についても、

  1. 他の板ポリと溶接されているエッジ(Joinで繋がったことにされている)
  2. 重なっているが実は分離しているオープンエッジ
  3. 同様に面上に重なっているだけのカーブ(屋根裏の忍者w 特に直線はタチが悪い😖)
  4. 操作できない補助線としてのIsocurve
  5. 分離していてすぐに見分けられるカーブ

こんなにある。これらの識別はとても重要。

なので面で見ても3種類、線で見ても5種類、合計8種類を正しく識別しないとモデリングが上手く行かない。必ずどこかでつまずく😭

デフォルト設定でそれが見分けられるか?

ところがデフォルトではこんな見た目になる。(もう設定を変えたくないのでクリスタで画像を再現しました。)

もうワケワカメ😱(実際には線の太さのメリハリもかなり少ないのでもっと見づらかった)どれがソリッドでどれがオープンサーフェスか?クリックして黄色のハイライトにしないと分からない。

大和 司

この設定ではシームはカーブの2倍ぶっとくしてあるからすぐに分かるがデフォルトだと同じ太さです😭またIsocurveも本来はこの2倍太いです。要するに「Isocurve, Naked Edge, Edge object, seam」がめっちゃ分かりにくい。

手前の直線は選択できたので直線カーブだと分かる(黄色のハイライト)。だがあといくつ「カーブ・オブジェクト」があるのかな?ウォーリーを探せ。

そんなマゾみたいな無彩色の世界から有彩色の世界へ😍

落ち着くね。手前のプリンみたいなものは変形テストのためにソリッドに変換された。だから真っ黒け。また左の謎のオブジェも端部は開口していることが一発で分かる。平和な世界。

モデリング作業にかかる無駄時間を減らす

今回は車のホイールを作る練習。だが途中でどうしても気になったので、作業の手を止めて情報収集とエイリアスのカスタマイズ。

エイリアス導入2日間で、今では28個のカスタム済みエイリアスが追加されたw だって講師の手順がかったるくて、無駄だからだ。

初級編だから丁寧なのかと思ったが、中級編になっても進化がない。ダメだこりゃ、ということで無駄操作をエイリアス化した。いくつか例を挙げると、

  • Perspective, Top, Front, Right, 4-views、これらをキー操作で一発で切り替え
  • オブジェクト全体や選択範囲を画面いっぱいににフィット拡大
  • シェード、ゴースト表示、ワイヤーフレーム表示の一発切り替え(4画面共通)
  • ギズモ(ガムボール)のON/OFF
  • Smart TrackのON/OFF
  • カーブや直線の描画をキー操作で発動
  • 選択オブジェクトの非表示・再表示
  • 選択オブジェクトを指定レイヤーに転送(転送先は常に非表示化)

こんなのが28個。だがこれだけでも画面操作がキー操作でできるので爆速😍というのも、

マウス操作の無駄をなくせ!

画面切り替えと作業場所へのマウス移動について考えると、

  1. マウスを指定場所に移動させる(2~3秒)
  2. クリックする(0.5秒)
  3. 次のマウスを指定場所に移動させる(2~3秒)
  4. クリックする(0.5秒)
  5. ようやく目的の場所へマウスを移動させる(2~3秒)

マウスの移動操作、感覚的には「1~2秒でしょ?」と思うかも知れない。

大和 司

だが自分の操作をデスクトップキャプチャで録画して時間を計ってみればいい。想像の2倍以上かかっている😱

実は想定で2~3秒の操作は「集中力がMaxのとき」であって、疲れてくると実は2~4秒もかかっているのだ。ということは1回の単なるマウス移動だけで、

  • 早くても7秒
  • 疲れて遅くなれば13秒

それがキー操作ならば疲労度に関わらず1~2秒でコンスタントに一定。集中していれば1秒もかからない。なのでマウス操作とキー操作では6, 7倍の時間差になる。

1回のマウス操作ならその差は6~12秒。だがマウスの操作回数に比例してその差が顕著になる。特にビューの切り替えは頻繁だ。1回の要部のモデリング作業で10回は切り替えるだろう。となると、

  • マウス操作オンリーならば累積で70~130秒
  • キー操作オンリーならば累積で10~20秒

これだけで累積の作業時間で2分近く差が付く。1回の作業あたり90秒=1.5分の差が付くならば、車のホイールのモデリングで視点の操作だけでも何百回だ。

仮に視点操作が100回だとしてマウス操作 vs キー操作では150分=2時間30分の差になる。そう、累計で2時間半も「ただ視点を切り替えるためだけにマウス操作をしていた」ことになる。The 無駄。

大和 司

そして視点切り替えのためのPerspective, Top, Front, Rightのタブ位置は画面上ではず~と固定されている。なので2.5時間も、全く同じ固定位置の間をマウスでうろうろしていただけなのだ😱拷問に近い。

なのでコースが進むほどに、手数が増えるほどに、時間の割に成果が上がらない。そこにイライラしていた。だがエイリアスでキー操作化してからは爆速。むしろ講師の操作のほうが遅くて「待ち時間」になっている。なので視聴速度を1.2倍から1.5倍にUPした。それでも操作自体では簡単に追いつけるのだ。

ライノ 3Dが面白くなってきた

このエイリアスという仕組み、これはいいね。ショートカットよりも自由だし、アドオンやプラグイン開発ほど面倒臭くない。ただ単に「あれとこれとそれをチェーンコンボで一気に片付けちゃって!」を簡単に実装できる。これはライノ 3Dの強みだろう。何でもかんでもエイリアスにできる強み。これは私が知る限り、3DCGソフトどころか他のどんなソフトにも見当たらない特徴だ。強力なマクロ機能。

作業効率の追求と、ポリゴンモデリングでは不自由なフィレット系の操作がライノ 3Dではサクサクできる

自分の中で色々な価値感が書き換わっている気がしている。少なくとも現時点で既に、

  • だいたいの形はライノ 3Dで作って
  • 必要ならばBlenderに送って四角ポリ化して整える
  • ノーマルマップ用途や細部の表現はスカルプトで

という流れを感じている。角丸の処理や滑らかな全形を初手でポリゴンモデリングで出すよりも、ライノ 3Dでざっくりと形を出してSTLでBlenderへ。さらに四角ポリ化&リトポで、今はそう思える。ポリゴンモデリングはゼロからの形出しに非効率な点が多い。逆に細部を詰めるならばハイポリ化+スカルプトという手がある。

ポリゴンモデリングの弱点

ポリゴンモデリングの弱点は、ポリゴン数に応じて手間が増える点、そして何よりもスカルプトという手法自体が「デジタルツールを使ったアナログ手法」なので、効率化が難しい。手作業に依存する=効率化の限界、なのだ。

大和 司

これはZbrushを始めてすぐに気付いたが、おそらく本質だろう。

なので仕上げにかかる時間を短縮できない。個人のスキルに依存するが、それでも時短の限界=頭打ちのラインはそんなに変わらないはず。

その点で言えば、初手から形を出す上でトポロジ依存もポリゴン密度依存もない、サーフェスモデリングは強い気がする。スナップ機能との相性の良さも、他の3DCGと比較にならないくらい強力だ。

大和 司

(ただし学習コストの高さを除くw)

ライノ 3Dに希望を感じてきた😊ようやくそのレベルに達しつつある。というかおそらく自分のモデリングはライノ 3D起点で始まるようになる気がしている。BlenderやZbrushは後工程になるかもしれない。そんな予感。なお予定は未定w

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今回の創作活動は約1時間30分(累積 約4,244時間)
(1,048回目のブログ更新)

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