(約 4,100文字の記事です。)
世間的にはBlenderが流行しているし、実際にCyclesによる絵はとても写実的で綺麗だ。私もBlender使い3年目だが、いくつか思うところがあり、社会人ではあるがMayaの使い方を学んでみようかと思った。今日はその日記。
対象読者は社会人のBlenderユーザー。
なお学生ならば無料でMayaなどのAutodesk製品が使えるので問答無用で使うべきだろう。使わない理由がない。学生ほどMaya + Blenderがいいと思う。
必ずついて回るMaya, 3dsMax
建築系では割と3dsMaxの名前を聞くが、それ以外では基本的にMayaでいいだろう。とにかく何をするにもデファクトスタンダードなMayaが基準になる。Blenderが2.9から3系になり、だいぶ市民権を得てきた感があり、一部のプロであっても脱Mayaを掲げてBlenderの使い方を紹介している人も出てきている。
だがここに来て敢えて、自腹を切ってもMayaを使ってもいいかもしれない、と思えるようになってきた。
どこまで行っても出てくるMayaという名前。Blenderでもできるし、と言えるし、実際できるのだろう。頭では分かる。だがMayaを使ったことがないので、イマイチ言いきれないという煮え切らなさがある。
う~ん、もうね、自分で実際に触って体で理解するしかなくね?と思えてきたのだ。
今ならばMayaでも個人用に年間42,900円で利用できる。月額で言うと約3,600円だ。お酒を我慢すれば捻出できなくもない(笑)そしてMayaを触って使えるようになれば文字通り「Mayaも使える!」と言っていい。そもそもDCCツールなので全てを使いこなすことに期待する人などいない。基本的なことを一通りできる、と言い切れればそれで十分価値がある気がするのだ。
またMaya + Blender で両者のいいとこ取りをできるのも魅力だ。ここにZbrushも加わるわけで。ただ個人的にはZbrushの利用率が下がっているので、Blenderのスカルプト機能を使うか、あるいは使い勝手によってはMayaオンリーで完結させられる可能性も少し感じていたりする。1つのDCCソフト上で完結させられれば、ソフト間の往復で発生するトラブルを避けられるという大きなメリットがある。加えてMayaに習熟すれば損することはまったくない。
Blenderアドオンへの不安
最近、よく使っているBlenderアドオンが次々とBlender Marketから消えている。同じ作者のアドオンはGumroadにはあったりする。これは恐らくはアドオン製作者がBlender Marketの手数料の高さから、ある程度メジャーになった段階で意図的にBlender Marketから撤退したと思っている。
となるとこれまでBlender Marketで買ったアドオンの今後のサポートはどうなるの?1つずつ作者に問い合わせをしてGumroadの無料クーポンをもらってGumroad経由で最新アプデを受け取ればいいのか?ということになる。
これをきっかけにして、Blenderはアドオンを入れまくってようやく便利に使えるツールだよ、ということを再認識した。
そしてそのアドオン供給元の多くは個人開発であり、加えてBlenderはメジャーアプデごとにAPIが使えなくなったり新規追加されたりということがごく普通にあるので、バージョンによってはアプデに追従できなくなって廃盤、あるいはあるバージョンまでしか使えない専用アドオンになってしまったという例もある。
将来的な運用にちょっと不安を覚えた。このままBlenderを使ってもいいのかな、と。
よく見る「Mayaの○○」をBlenderで実現するアドオン
いくつか便利に使っている有料・無料のアドオンには「Mayaの機能を実現させたアドオン」があるのだ。Mayaでは標準機能としてあるものがBlenderにはないのでアドオンで追加しよう、という話だ。それはよく分かる。なのでBlender自体はスッカスカの、フレームとエンジンとタイヤとUIしかないプラモデルみたいな自動車なんだな。そこにボディや快適性をアドオンで追加していく。手作り組み立て自動車みたいな感じだ。
でももしMayaがごく普通の完成市販車くらいの装備の充実ぶりならば、もうMayaに習熟したらそれでいいのでは?と思ったのだ。標準機能が便利機能だとすれば、Maya使い同士での作業の連携はしやすい。共通言語として使いやすいわけだ。
Maya以上に便利に使えるアドオンがBlenderにある場合は、Blenderでも作業できると思う。でも全体的な作業量が大きく変わらないならばどっちでもいいことになるが、作業時間数と共にソフトウェアに習熟することでメリットがあるのは、やはりデファクトスタンダードなMayaということになる。
リギング・スキニングの業界標準の強み
Blenderをやっていてもリグやボーンの話になってFBXにして出力すると、ソフトによって色々違うという情報を時々目にする。そうなったときもやはりMayaの場合を基準にしているケースが多い気がする。Blenderの出力FBXがおかしいのかもしれないし、ソフトごとのXYZ軸の違いかも知れないし、とにかく色々とソフトごとに違う。そうなったときにMayaのほうが親和性が高いならば、リグ入れセットアップはMayaでやった方が一番無難ということになる。ここもBlenderで、となるとBlenderに起因するバグについてはお手上げになってしまう。
なのでもしBlenderのほうがモデリングしやすいならばメッシュ作りまではBlenderで行い、場合によってはスカルプトモードでスカルプトし、完成メッシュをMayaでリトポしたりUV展開したりして、最後にセットアップして完成、というワークフローを作れる。(調べたところによるとBlenderのほうがモデリングしやすい、という情報もあるので。)
そうなればモデリングツールとしてBlenderを活用し、セットアップ系はMayaで、という使い方ができれば、それはそれでいい気がするのだ。これでも立派に「Mayaを使えます!」と言えるだろう。むしろMaya + Blenderの両刀使いは喜ばれるかも知れない。
Blender、使いにくくね?
これは何かと比べて使いやすいとか使いにくいとかではなくて、Blenderを学び始めて一通り使えるようになって、それでも何だか「Blenderって使いにくいよね」という感想が残っているのだ。使い方が分かった上で、それでも「使いやすくはないなぁ」という感想が抜けない。だが比較対象がないままというのもおかしい。
なので比較対象としてMayaが出てきたわけ。そしてもしMayaのほうが使いやすいならば、Blenderへの更なる習熟よりも、使いやすいMayaに習熟したいと思える。逆にMayaでも同じくらいの使いにくさだと分かれば、納得&諦めがつくのでその後はBlenderオンリーでもいいし、最低限のMayaの使い方をキープしてもいいだろう。
できなくはないけれど、洗練されていないBlender?
色々Blenderでできることは分かる。YouTubeや海外サイトで調べればやり方は何とか出てくる。けれど、どれも断片的で、洗練されているとは感じない。むりやりトリッキーな方法で実現させている場合もある。その場合には実は応用ができないので、それ専用の対処療法でしかない場合も多い。点でバラバラなトリッキーな見栄えのするテクニックをいくら集めても実力アップにはならないような気がするのだ。でも派手だから素人受けしやすい。だからTwitterのタイムラインを賑わわせるのには丁度いいだろう。
【結論】Mayaを使ってみれば全ての答えが出る
もうね、Mayaを使ったほうが早い。基本的なモデリングやセットアップを終えてみれば自ずとBlenderとの違いや使い易さの違いも分かる。なのでさっさとMaya体験版を入れてチュートリアルに従ってモデリングとセットアップをやってみようと思った。
そうすれば全て解決。結論を出せる。Maya「を」使うべきか、Maya「も」使うべきか、あるいはBlenderで十分か。そしてはったりでもいいので「Mayaも使えます」と言い切れる。(使えないわけではないし、使ったことがないわけでもないので。)これで案件の受付などの商業的なハードルは1つ解消される。その価値は十分ある。
なので経験値UPのためにMayaの使い方を学んでみる予定。
今回の創作活動は約2時間30分(累積 約2,806時間)
(817回目のブログ更新)
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