(約 2,700文字の記事です。)
Tartarus Proのデュアルファンクション化の仕様上の制限など、想定外な部分もいくつかあったが、最終的にProでしばらく使ってみることにした。
以下、1つのボタンを普通押しした際に発動する機能を第一機能と呼び、そこから更に強押しした際に発動する機能を第二機能と呼び、1つのボタンで第一、第二機能を呼び出せる機能のことを「デュアルファンクション」と呼びます。筆者の造語です。
Tartarus Proでデュアルファンクション化できないこと
詳細はこちらの記事をご覧下さい。
これらを踏まえて、それでもデュアルファンクションで運用する事のメリットは、ずばりアクセス可能なキーの多重化だ。キートップは19個(親指周りのキーを除く)。だがそこに2つでも3つでもボタンの多重化(普通押しと強押しの2種類)を運用できれば、実質的に20~23個のキーを運用できる。
特に最もアクセスしやすいキーをデュアルファンクション化すれば、快適にアクセスできるキー数が増える。人差し指~小指までの4本のアクセスしやすいキーを2, 3個でもデュアルファンクション化すれば、アクセスしやすいキーが1.5~2倍近くになる。これをもし多重化していなければほとんどのキートップが既存の割り当てキーで埋まる。そうなるとアクセスしにくい遠くのキーにも頻繁に使うキーを割り当てる必要があり、左手が結構忙しくなる。
なので、デュアルファンクション化できるキーが例え数個であっても、実際に使ってみると結構効果的だと分かった。CLIP STUDIO PAINTとZbrushでテストした結果だった。
もちろんデュアルファンクション化に上記リンク先のような制限がなければパーフェクトだったが、ホットキーの修飾キーの変更や組み合わせの見直し、あるいはシングルキーでの運用+親指周りの一時キーマップ切り替えとの組み合わせに妥協することで、実際的な運用は可能だ。
ただし、シングルキーが増えるほど「V2を買った方が得では?」という囁きが聞こえてくるのだ。だから可能な限りデュアルファンクション化して運用したい(笑)
ZbrushとCLIP STUDIO PAINTとで同じ操作感に統一できた
Synapse 3のマクロ作成機能が思ったよりも優秀で、以前のソフトよりも使いやすくなっていた。それを上手く使うことで、Zbrushと同じカメラの操作感に統一できた。
私は左手キーボードにマウスの中ボタンと右ボタンを割り当てている。こうするとそのキーを押した状態でペンタブのペン先をタブレットから浮かせたホバー状態でもマウスの入力状態になる。だからZbrushでもCLIP STUDIO PAINTでも、ペン先を消耗させずにカメラ操作ができるのだ。
CLIP STUDIO PAINTでも左手キー+ペンタブのホバー移動でキャンバス制御可能
これをCLIP STUDIO PAINTで実現させることができるかどうか分からなかったが、マクロを設定して試した結果、いけた。手の平ツール+左ボタンの疑似プレス状態を再現することでカメラの平行移動になる。
そしてShift+Space+左ボタンの疑似プレス状態を再現することでキャンバスの回転になる。どちらも左手キーを押しながらペンタブ移動だけでキャンバスが移動する。ペン先をどこにも押しつける必要はない。
設定方法について需要がある場合に別記事で詳細を書こうと思います。今は省略。
ZbrushとCLIP STUDIO PAINTでそんなに共通化するメリットがあるかは謎
もちろん設定でZbrushの操作感をそのままCLIP STUDIO PAINTに持って行くこともできる。ブラシの直径、Z強度、スムーズブラシ(ぼかし)、反転(透明色または第2色への変更、消しゴム)、こんなところか。
でも、出力される結果に、両者では違いが大きすぎる。Zbrushではスムーズブラシの出番は多いが、お絵描きでそんなにぼかしブラシを頻繁に使うか?後半戦の色塗りでなじませることはあってもZbrushほど製作途中に頻繁には使わない。
なので、やはりお絵描きとスカルプトとは、例え操作環境を統一化しても、手法そのものの違いがあるため、操作環境の盲目的な統一には余り意味がないと感じた(笑)そんなことを試す人もなかなかいないだろうが……。
左手デバイス狂想曲はそろそろ終了かと
ここまで設定できることが分かったのでBlender用のプロファイルを作ることも問題なさそうだと思った。なのでTartarus Proをメインとして使い続けてみることにした。もしかしたら将来的にデュアルファンクションの恩恵が大きく出る日が来るかも知れないのでそれに期待。あるいはSynapse 3のアプデに期待(期待薄)。
今回の創作活動は約3時間30分(累積 約1,935時間)
(630回目のブログ更新)
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