(約 4,900文字の記事です。)
3DCGソフトの使い方を学ぶには本よりも動画チュートリアルのほうが便利だ。単位時間当たりの情報量が桁違いだ。画面を見れば操作内容と操作結果がすぐに分かる。本だとどうしても「文章を読んで内容を理解し、画像を見て画面の操作手順をイメージし、そこでようやく自分で手を動かす手順」となるので、頭を使って理解する時間が多くて、情報量に対して「自分が知りたかった情報」が薄くなりやすい。
その代わり本だと一時停止しなくてもいいし巻き戻しも不要で、いつでも見たいところをじっくり眺められる点がいいのだが。
例えばプロでは使えて当たり前のツールとして、Mayaや3ds Maxなどがある。そういうDCCツールの新規学習となると、とにかく基本事項と使い方をサラッと押さえたいところだ。凝ったモデルを作る前に、基本操作を全体的に把握したい。そこで有料の動画チュートリアルを探していて、いいものを見つけたのでそのご紹介。
対象読者はMayaをこれから触ろうとする人や3DCGの動画チュートリアルを探している人。
wingfoxって何?
こちらの画像のリンク先にあるように、wingfoxは有料の動画チュートリアルサイトだ。ソフトもMayaに限らずBlenderやUE4、サブスタンス3Dペインター(Substance 3D Painter)など、たくさんのソフトのチュートリアルがある。
多くの場合は、言語が日本語ではないが、探せば日本語対応のチュートリアルもある。それ以外は翻訳字幕(日本語だったり英語だったり)。この辺は残念ながら「日本向けサービス」ではない点だ。
だが今回紹介しているこの動画は講師が日本人であり、日本語でMayaの使い方を教えてくれる。
合計8時間のコースであり、今はどんどん新作が追加されている段階。全てのコースが出そろうまでは、定価99ドルのところが驚きの半額以下の39ドルになっている。
いつまで半額以下のセール価格なのか期間は未定。なので興味のある人は今のうちに買っておくのがいいだろう。
Mayaの本も1冊でも、分厚くて3千円~5千円くらいはする。なので39ドル(現在だと約5,300円+支払い方法ごとの約5%の手数料=約5,600円)、日本円で合計約5,600円でMayaの基本操作を動画で学ぶことができる。私はとてもお得だと思ったのですぐに購入した。
wingfoxの運営元はどこ?
一見すると欧米企業かと思いきや、実は中国企業が運営している。
「广州冠岳网络科技有限公司」という企業だ。うん、なんて読めばいいか分からん(笑)
ただしこの情報はウェブサイト上には掲載されていない。(この情報は私がPayPalで支払ったときのレシートEメールで知った情報なのだ。)ウェブ上のAbout usを見ても企業名や連絡先や住所なども書かれていない。(日本で通販する場合はこの辺が法律で決められている。)だがwingfoxは海外企業なのでそれに従っていない。
……、なんだかうさんくさくね?
と思った。そして肝心のお支払い方法のご案内もWebページに掲載されていない。どういうこと?
wingfoxの支払い方法(PayPalが使える)
しょうがないので上記のMayaの動画チュートリアルを実際に買って確認してみた。
クレジットカード支払いは当然として、PayPal支払いでもOKだ。他の支払い方法についてはクリックしてみたがよく分からない上に、サービス名すらも表示されなかった。謎の支払い方法に対応しているらしいが正直よく分からない。
Blenderのアドオンなどを購入したことがある人ならば、必ずPayPalアカウントを持っているはずだ。海外でのお金のやりとりはPayPalが一番安全。個人情報を相手企業に渡さなくていいから。
逆にクレジットカード番号は、支払先がよほど信頼できる企業でなければ絶対に打ち込まないこと。どんな犯罪に利用されるか分からないから。
ただし支払い方法はUSドルオンリーみたい。Webページの通貨を日本円にしても支払い方法ではUSドル支払いになっている。というかWebページ最下部の「言語と通貨の選択ボタン」は、なんちゃってUIであって、実質機能していない。
どうにもWebページの作り込みが甘い。如何にも中華系という気がして信頼性に不安が残る(笑)
注文方法の罠(必ず一度カートに入れること)
注文する際に「今すぐ購入」をクリックすると、知らぬ間にたくさんのオプション項目が購入されるようになっている。ちょっと悪質では?と思った。プレミアム会員になると数ドルの割引きがあるが、最初のお試し期間だけは1ドル程度だが、それが終われば凄い月額が請求される。なのでまずはそういうオプションは要らない人が大半だろう。
なので、一度カートに入れて、その後カートから注文画面に行くこと。そうすれば以下の画面のようになり、オプション項目はカートに入っていないことを確認できる。
シンプルに欲しい商品だけの金額と注文になる。(画像は9ドルの商品をカートに入れた例。)
後は支払い方法でPayPalを選び、次に進んでいけば、いずれPayPal純正の注文確認画面となり、支払い完了と共にEメール通知が来る。これで決済完了。
購入すれば普通に視聴できる
購入すれば、wingfoxアカウントの注文履歴に動画が追加されているので、そこから視聴できる。視聴中には各自のアカウントIDの数字がランダムに動画中に透かしとして表示されるのが鬱陶しいが、コピー対策だと思うのでしょうがない。
何だかニコニコ動画のコメントが流れるみたいな、そんな妙な感じがする(笑)
動画のロードは少しもたつく
あまり高性能なサーバーを使っていないらしく、動画の視聴開始時にはかなりもたつく。また1.5倍再生中に、よく止まる(笑)YouTubeが如何に強力なサーバーで構成されているかがよく分かる。動画はそれだけサーバーに負担をかけるものらしい。だが利用者には関係のない話。サクサク視聴できないとイライラするのです。。。
とりあえずこれでMayaの基本を学ぶための教材は1つ手に入った。教科書よりも情報量が多く、Maya 2020なのでそんなに古いわけでもない。本1冊少々のコストでMayaの基本を押さえられるならばかなりお買い得だと思った。
見終わったけれど、微妙。。。
期待したほどの内容ではなかった。想像以上に初心者向きすぎて、本当にMayaの使い方を紹介しているだけだ。カンバンに偽りはないけれど、ビックリするほど満足感がない😱 そして一番見たかったリグやボーン関連の話がない。個人的にはこれが一番痛かった。
なので無難に書籍で基礎固めしたほうがいいと思った。せっかくの動画チュートリアルで情報量が多いはずだったが、身に付いた情報は想像以上に少なかった。正直な感想だ。
書籍ならば本屋さんで立ち読みして「欲しい情報の全てをざっとチェックできる」からいいけれど、動画チュートリアルの場合はざっと見が難しい上に、有料動画だと全体をチラ見できない。これは盲点だった。もちろん動画のいいところとしては次にまとめているように操作中の全ての画面が見えるので分かりやすさは間違いないのだが。
【まとめ】3DCGでは有料動画チュートリアルを買うのもアリ?
3DCGの世界でも、ソフトがどんどんよくなっている。またライバルソフトも増えている。ところが各ソフトの使いこなしには膨大な学習時間が必要だ。実際に手を動かして体得しないと、仕事に使えない。でもその学習コスト(特に時間コスト)を抑えないと、学ぶべき量と実際に学んだ量とが違いすぎると、いつまで経っても自分の武器として仕上がらない。ま、平積みの教科書は何の価値も生み出してくれないってことだ。だったら本にこだわらずに動画チュートリアルでもいいよね、ってこと。
そう考えたとき、何十時間分の動画チュートリアルは、ソフトウェアの学習にとても効果的だと思う。同じ情報量の本だとすれば辞書みたいな厚さの本が5~6冊分の学習時間になる。そうなると書籍代だけでも2万近くかかることになる。
動画を作る側はとても大変だ。実際に自分でもYouTubeで動画を作ってみたからよくわかる。だが逆に学ぶ側からすれば動画チュートリアルはとても情報量が多くて、実践的な情報や、今まで知らなかったちょっとしたテクニックにも気が付ける。これが本だと「本質的ではない部分」はカットされて文字に起こされない。だが動画だと全てが動画に映っているので、見るだけで分かる。
あとは実際に手を動かして、お手本通りの挙動でソフトが動いてくれれば、後は反復練習でソフトの使い方は体得できる。
今後はソフトウェアの体得に有料動画チュートリアルという選択肢も加えていいと思う。無料動画はYouTubeに溢れているが、学習効率を考えれば、多少の金銭コストを支払ってでも時間コストを圧縮できるので、トータルコストは抑えられるだろう。実践に結びつきやすいほうを選べばいいわけだ。
その選択肢の一つとしてwingfoxは十分ありな教材だと思う。
皆様も興味のあるチュートリアルを探してみてはいかが?
今回の創作活動は約2時間30分(累積 約2,860時間)
(830回目のブログ更新)
筆者はAmazonアソシエイト・プログラムに参加しています。(Amazon様の商品を宣伝することで紹介料をAmazon様から頂けるという大変ありがたい仕組みのこと。)
以下の商品名や画像アイコンをクリックしてからAmazon様で何かお買物をして頂ければそのご購入総額の1~2%が私に寄付されます。クリック後に別の商品のご購入でもOKです!誰が何を買ったかは私に通知されませんのでご安心下さい😊
また当サイトは楽天アフィリエイト、バリューコマース Yahoo!ショッピング アフィリエイト、および第三者配信の広告サービス(Googleアドセンス)を利用しています。