(約 7,700文字の記事です。)
前回の記事で紹介したPHYSEN製のワイヤレスチャイムが届いたので実際に触ってみた。
(前回の記事はこちら↓)
できること・できないこと、Amazonの商品説明やレビューでは分からなかった情報をご紹介したい。結論から言うと「かなり便利」です!
更新履歴
2022/10/01 記事をメンテ。受信機、送信機の単体販売がなくなり、SOS呼び出し子機のみのラインナップになっていました。そして偶然ながらピッタリ2年前にこの記事を執筆していました。2年で製品ラインナップの絞り込みが進んだ模様。
2022/01/10 記事をメンテ。
2020/10/15 一部の表現の修正など。
はじめに
基本的にAmazonの商品説明を見れば大方の使い方や特徴が分かります。この記事では現時点でそこには書いていなかった特徴部分をピックアップしてご紹介します。いい点も悪い点も書きます。
私はPHYSENの回し者でもないしレビュー案件でもないので、あくまでも一人のユーザーとしての感想を書きます。
もちろん執筆時点の情報なので今後商品の仕様変更などがあるかも知れませんので、記事が古くなった場合にはその辺も考慮して、あくまでも参考情報としてご覧下さい。
私が購入した物
私が購入した物は送信機2、受信機2のこちらのセットです。(今は廃盤)
この記事を読み進めれば分かるように送・受信機はそれぞれ後付けで追加したりペアリング先を自由に変更できます。なのでまずは必要最小限の数のものを買うのがいいでしょう。
基本的な使い方
開封後の作業はこんな具合です。念のためざっと添付マニュアルをご覧下さい。
- 受信機をフルリセットする(選曲ボタンの1つを5秒以上長押ししてガシャンと鳴らす、フルリセット完了)
- 受信機で鳴らしたい音を選曲する(音量は後からでも調整できるので気にしないこと)
- 受信機をペアリングモードにする(音量ボタンを5秒以上長押ししてガシャンと鳴らす、ペアリングモードになる)
- ペアリングモードになったら5秒以内に送信機の呼び出しボタンを押す(音楽が流れてペアリング完了)
- これで「個別の送信機と曲」がワンセットとして受信機内に記憶される
(ここまでを繰り返すと送信機ごとに異なる曲を設定可能)
なおペアリングモードではない状態で受信機の選曲ボタンを押すと色んな曲が流れるが、音量確認の機能でしかない。上記のペアリング設定時に送信機の呼び出しボタンを押したときに流れる曲こそが実際に流れる曲になる。
基本的には上記のルーチンを送信機の数だけ繰り返すことで複数の送信機と複数の受信機とのペアリングをコツコツと進める。
ペアリングの解除には受信機をフルリセットするしかない
では逆にどうやって過去に行ったペアリングを解除するのか?ここにちょっとした罠がある。ペアリングの解除のためには、受信機をフルリセットする必要がある。送信機1つずつのペアリング解除はできない。フルリセットして必要なペアリングをやり直すしかない。
なので受信機のフルリセットの手順はとても重要なのだが……。
商品をフルリセットして初期状態に戻すためには「選曲ボタンの1つを5秒以上長押し」
受信機をフルリセットすると全てのペアリング情報が消去され、どの送信機ともペアリングされていない状態になる。ではフルリセットの手順は?
これ、マニュアルには誤植で「転送ボタンを5秒以上長押し」となっているのだが、マニュアルのどこにも「転送ボタン」という記載がないのだ(笑)なので色々試した結果、選曲ボタンの前/次のボタンのどちらか一方を5秒以上長押しし、ガシャンと鳴ればフルリセット完了。
フルリセットされると全ての送信機とのペアリングが解除される。
なお工場出荷時では恐らくは動作テストのためだろうか、同梱の1つの送信機と1つの受信機とが開封時点でペアリングされている。このペアリングを解除するためにも一度フルリセットする必要がある。なので「転送ボタン」の誤植はいきなりユーザーをパニックに陥れる(笑)
また最初にフルリセットせずに勇み足で送信機とペアリングさせると、ペアリングさせた覚えのない送信機が(工場出荷時点での動作テストとして)ペアリングされているため、「ペアリングさせた覚えのない送信機に受信機が反応する」のでイライラすることにもなる(笑)
なので最初にきちんとフルリセットしてからペアリングを行うべし。
筆者は最初フルリセットのやり方が分からず、音量ボタンを長押ししてはペアリングモードに入って「そうじゃぁねぇ!」とキレながら試行錯誤したのでした(笑)
マニュアルには誤情報が多い
残念ながらマニュアルにも誤植が多数。電池形式にCR-2032というボタン電池の誤植が。もしかしたら過去にそれで送信機を販売していたのかも知れないが、修正して欲しいものだ。この製品の送信機にはボタン電池は使われていない。
さて、気を取り直してPHYSENのワイヤレスチャイムの特徴をメリット、デメリットに分けて書いていこうと思う。
良い点
Good この商品は受信機をコンセントから抜いても設定内容が保持される
Amazonで別の類似製品を検討していた際に「受信機をコンセントから抜くと設定がクリアされる」という情報を得たのでそのつもりでいたが、なんと、この製品は受信機をコンセントから抜いても過去の設定内容がメモリに保持されていたのだ!
私が最初試したときには、あるコンセントに挿してペアリング設定を行った後にそのコンセントから抜いて別のコンセントに差しても、ペアリング情報が保持されていた。驚いた。過去に設定済みの送信機と曲との関係が受信機内で保持されていたわけだ。これは助かる。
5分間は設定内容が保持されていた
とりあえず5分間限定でテスト。設定完了後に5分だけ受信機をコンセントから抜いてその後どうなったかテストしてみた。結果、問題なく5分前の設定内容が保持されていた。なので安心して受信機の設定箇所を変更できますね。(ただし今後の仕様変更でどうなるかは存じません。ご了承下さい。)
じゃあ何分くらい設定内容が受信機内に保持可能なの?といわれても困ります。分かりません(笑)私は商品開発担当でもないし検証担当でもないので。ただ、キッチンタイマーを用いて、5分だけ受信機をコンセントから抜いて、その後再度コンセントに挿してみた結果、受信機には以前の送信機との設定内容が保持されていた、ということを確認しただけです。ご了承下さい。。。
ま、5分あったら室内で受信機の設定箇所の変更はできるよね、ってことで。
Good 後からでも送信機、受信機単体で追加購入&増設可能
今は購入不能ですので、あくまでも執筆当時の参考記事として残しておきます。
送信機の単品販売。
受信機の単品販売。
どちらも約1,000円と、割と普通の価格。
ワイヤレスチャイムで調べてみると、想像以上に「送信機や受信機の単品販売がない」のだ。セットでしか扱っていないメーカーが多いのだが、対してPHYSENはしっかりと送信機、受信機の単品販売がある。これも信頼性につながる。
Good 送信機側も受信機側も呼び出し時にしっかりとLEDが点灯する
(2022/10/01 追記)現行品のの赤いSOSボタンの場合は「おそらく」赤いLEDが点灯すると思われますが、実機で試したわけではないので保証できません。各自でご確認下さい。なお以下は購入当時の製品に関する記事です。現行品のレビューではございません、念のため。
送信機側は青いボタンを押すと1秒程度ボタンが青く光り続ける。1秒後に消灯する。なので押したこと=電波が送信されたことがよく分かる。
またこのLEDの発光が弱くなってくると電池の交換タイミングであるという情報もあったのでその目安にもなるだろう。
受信機は曲の強弱にあわせて4箇所のLEDが強烈に発光して点滅する。(点滅タイミングは曲ごとに異なる。)これで音が聞こえない場合でも目で見てよく分かる。目に付く場所に設置すれば強烈な発光と点滅なので見逃すこともないだろう。騒音環境下、または耳の遠いお年寄りにも便利だろう。
類似製品ではLEDの発光が弱々しく、日中の部屋の状態ですら見えにくい粗悪品もある。PHYSEN製品は強烈な青色で発光するからそこは間違いない。
こちらの動画などが発光状態や曲の鳴動の参考になると思う。
Physen Wireless Doorbell Pairing step
Good 送信機にストラップホールがある
なので持ち歩き用に携帯ストラップなどを付ければ建物内の緊急呼び出しボタンなどのように持ち歩いて運用することも可能だろう。またBBQ時などのイレギュラーな場合の簡易的な家族の呼び出しベルにも使える。(受信機も一時的に差し替えればいい。)
どう考えてもスマホのメッセージアプリで打ち込むよりも「ボタンワンプッシュ」が早いのは明らかだ。
Good 無音でLED発光のみにすることができる
無音でLEDのみ点灯させる設定も可能。また音量は無音の他に、最小、小、中、大の4種類から選べる。最小は静かな室内ならば程よい小さな音だし、大にするとうるさいくらい良く鳴る。音量設定も十分に実用的な範囲だ。
この手の商品はみな音量設定を一周させて再設定するスタイルらしい。音量の大小ボタンもあれば便利だと思うが、制御チップの制約なのだろう。
Good 送信機ごとに個別の呼び出し音を設定できる
例えば、
- 玄関に設置する送信機Aの呼び出しボタンが押されると曲Aが流れる
- 風呂場に設置する送信機Bの呼び出しボタンが押されると曲Bが流れる
このようにペアリング登録しておくと、受信機側で流れる曲によって玄関か風呂場のどちらの送信機が押されたのかが分かる。
類似品の中には曲の変更ができない物もあるらしい。PHSENではそれができた(Amazon上でも明記しているが。。。)
曲A, Bの組み合わせだけでなく、受信機が複数ある場合、どの受信機でどの曲が流れるか(あるいは鳴動すらさせないか)の設定もペアリング時に決めることができる。組み合わせは本当に自由だ。特に後からでも自由に変更できる点が便利。
では次に弱点、デメリットについて書きます。
気になる点
Bad 複数の送信機ごとに「音量を個別に設定」はできない
受信機側の音量は、どの曲、どの送信機が押されたとしても、現在受信機で設定されている音量で鳴る。なので、例えば受信機側を無音に設定すると、どの送信機を押しても無音でLEDのみが点滅する。また最小に変更すればどの曲も最小の音量で鳴る。
まぁ、音量まで送信機ごとに設定できるメリットがあるかどうかは分からないが、現在の商品の仕様としてそれができなかった、ということだけは試した結果として記録に残しておこうと思ったのです。
Bad 電池の交換が面倒
ドライバで2つのネジを外して基盤を送信機本体から外さないと電池が交換できない。交換頻度が低いにせよ、もう少し簡単に交換できたら良かった。この辺は防滴性能とのトレードオフの可能性もあるが、面倒だと思うことに変わりはない(笑)
交換用電池は特殊なのでAmazon購入がオススメ
2022/10/01 追記。
現行品の赤いSOS呼び出しボタンの子機の場合は「一般的なCR2032ボタン電池」なので入手性は良好。どこでも買える。以下の記事は旧製品の場合の記載です。ログとしてそのまま残してあります。
青い呼び出しボタンの子機に使われているのは「LRV8-1BP」という、自動車のワイヤレスキーエントリー用の電池などで使われている電圧12Vの特殊な電池だ。Amazonから交換用電池を買うことをオススメする。
ネットで収集した情報によると、電池の弱りは送信機のボタンを押した際のLEDの発光の弱さが一つの基準となるようだ。なので呼び出しボタンを押した際のLED発光が弱々しくなったと感じたらAmazonで電池を発注するのがいいだろう。そうすれば完全に機能停止する前に替えの電池が届くはずだ。
そういう意味ではとても分かりやすく扱いやすい電池型の送信機とも言える(笑)私はそうする予定。
この点を考えても屋外に設置して来訪者からの呼び出しベルとして常用するのには向かないと感じる。定期的に自分で押してみて目視によるLED状態のチェックが必要になるからだ。
やはり屋内に設置して家族の呼び出しなどに使うのが最も向いている商品だと感じる。
Bad どこを押せばいいのか初見だと分からない
ついつい送信機の下側の透明カバーの付いた所を押してしまうだろう、初見では。だが押せないし何も起こらない。上の青いボタンを押せることに気付くまで10秒はかかるだろう。PUSHという印字が丸ボタンの上にあったら親切だったと思う。
テプラなどで「↓押す」の表記をするなど工夫すれば初見でも迷うことはないだろう。だがこの辺はメーカー側で工夫してくれると更に良い。
屋外での長期使用は難しい?(あるいは要紫外線&防水対策)
さて、送信機を実際に手に取ってみてみても、そして作りを見てみても明らかに屋内専用品だ。防滴使用と言ってもいわゆる生活防水程度なので「屋外使用向けの製品」ではない。特に紫外線による樹脂の劣化は心配だ。なので、基本的に屋内使用前提の製品だと思っていて間違いない。
あるいは紫外線対策と風雨対策を施せば、もちろん屋外の玄関に設置することは可能だろう。この辺は各自工夫する余地がある。なので製品としてはそのままでは野ざらしの屋外に設置することはオススメできないと感じたことは明記しておきたい。
もし屋根があって常に直射日光に照らされない環境ならば送信機をそのまま壁面などに設置しても問題ないとは感じるが、そうでない屋外環境ならば何かしらの紫外線対策と風雨対策とが必要だろう。
加えて電池切れしていないか、ユーザーによる定期的な検査が必要になる。押して反応しない呼び鈴は既に呼び鈴ではなくなっているからだ。暫定措置などならばいいだろうが……。
総評 買って良かった一品
デメリットもいくつかあるが、それでもメリットのほうが多いと感じる。特にコンセントから受信機を抜き差ししてもすぐには設定がリセットされないというのは想定していなかったので嬉しいし、気軽に受信機の設置場所を変えられるのは嬉しい。
デメリットもいくつか書いたが屋内利用を前提とした私の使用方法には問題なし。それよりも複数ある送信機ごとに受信機側で流れる曲を変えることができる点が重要だったので、それがごく普通にできて嬉しい。
また後からいくらでも送受信機を単品で増設できるので将来的な拡張も可能だ。例えば玄関の呼び鈴として、あるいは別の部屋やトイレ用の呼び鈴として増設することもできる。また停電などが起こっても過去の設定内容が受信機内に保持されている可能性がある点も嬉しい。
送信機用の電池の入手性と交換作業がネックだが、それは半年~1年に一度くらいなので諦めよう。電池はAmazonから必要本数だけ買うのがいいだろう。
もし電池不要の自動発電式送信機を選んだ場合、電波の信号強度が微弱ゆえに受信機が鳴ったり鳴らなかったりするほうが怖い。PHYSEN製品でも電池不要な自動発電式のラインナップがあるが、呼び出し時の確実性&信頼性を考えれば電池式のほうがそれらが上なのは間違いないだろう。特に送信機側の明確なLED点灯を考えれば電池式以外に選択肢がない。
(2022/10/01 追記)
PHYSEN製品のラインナップが電池式のSOSボタンのセットに絞られた点からも、ニッチな分野の製品な上に、確実な通信の確保という点から考えても、やはり電池なしの自家発電式の子機はオススメできない。現行品の赤いボタンの子機の電池は仕様変更によりまたCR2032ボタン電池は100円ショップなどでも買えるしコンビニでも買える。電池式が確実。
家の1階2階、あるいは部屋ごとに呼び出す頻度が多い場合には、わざわざスマホアプリを使うよりもボタンワンプッシュのこちらの製品をオススメします。
高額でもないし、とても便利なのでそういう機会があった場合には、謎の無名メーカー製品よりもPHYSEN製品をオススメします。
今回の創作活動は約2時間15分(累積 約1,911時間)
(623回目のブログ更新)
筆者はAmazonアソシエイト・プログラムに参加しています。(Amazon様の商品を宣伝することで紹介料をAmazon様から頂けるという大変ありがたい仕組みのこと。)
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