(約 2,500文字の記事です。)
今回もZbrushプラグイン開発日記。ZbrushのZ強度スライダをホットキーで制御する「YT Z強度コントローラ Ver. 2」の改良中。
何を足して、何を削るべきか
YT Z強度コントローラについては昨日のブログでも軽く紹介したが、YT ステッピング スライダとの兼ね合いによって、そのポジションが宙ぶらりんになりつつあった。
なので今一度「何のためのプラグインか?」を考えた結果。色々と悩んだ結果、YT Z強度コントローラに必要な機能は以下のようになった。
- 通常ブラシのZ強度のS字カーブ的な変化(非定量的な変化)
- スムーズブラシのZ強度のS字カーブ的な変化(同上)
まずはこれをベースにしようと思う。定量変化についてはYT ステッピング スライダに任せる。
なのでVer. 2では定量変化のボタンを削除することにした。
設定数を増やして定量変化にも対応
ただし、機能を削除しただけでは退化しただけになる。そこでVer. 1系(以下V1)では8個のオプションを、2倍の16個にすることにした。
これならば10ずつ変化させる定量変化にも、ユーザーの好みに応じたS字カーブ的な変化にも両方に対応できる。
この発想、実は結構悩んだ末のコロンブスの卵的な発想でこの実装を決定しました。定量変化と非定量変化の両方を満たすことができるUIを考え抜いた末の結論です。結構苦労しました😭
スムーズ系ブラシのサポートの強化(Z強度と焦点移動)
スムーズブラシで頻繁に使う2つの項目、Z強度と焦点移動(Focal Shift)、この2つをYT Z強度コントローラ V2ではサポートすることにした。ただしアイテムUIがかなりごちゃごちゃしてしまったので、後発で追加される焦点移動については内部で折りたたまれるUIに収納することにした。このプラグインの基本はまずはZ強度だからだ。
焦点移動でも同様に16個のスライダで自由に指定値を指定可能。
リアルタイムでスムーズ系スライダに値を適用
これもV1ではできなかったことがV2でできるようになる。スムーズZ強度でも、スムーズ焦点移動でも、当プラグインのスライダを操作すればリアルタイムでスムーズ系ブラシのZ強度と焦点移動に値が反映される。地味なことだがV1ではできなかった。適用ボタンを押す必要があった。これがV2で省略される。たったワンクリックだが、累積で効いてくる、こういう地味な効率化。
パラメータファイルのリアルタイム保存
V1ではSave, Loadボタンで読み書きしていた各種スライダ値の保存と読込だが、V2では全自動化させることにした。スライダを操作するごとにリアルタイムでユーザー設定ファイルに書き出す方式に変更。
またZbrush起動時に自動でユーザー設定ファイルを読み込んだ状態でスタートするように改良している。
V2での改良点はユーザービリティーの向上です。無駄なクリックを極力省くための工夫をたくさん実装しています。
(アプデ後の)YT ステッピング スライダとの連携
YT Z強度コントローラ V2ではYT ステッピング スライダとの連携を予定している。具体的に言うとYT Z強度コントローラのSet, SSetボタンを押さなくても、ブラシカーソルをZ強度や焦点移動スライダに重ねて±Aボタンのホットキーを押すとSet, SSetを押した時の挙動にする予定。もちろん従来通りにSet, SSetに割り当て済みのホットキーを押しても動作する。
両対応でありつつも、YT ステッピング スライダの使い心地を踏襲しつつ、YT Z強度コントローラの非定量変化も呼び出せるというハイブリッドな実装を予定している。
なるべくホットキーを消費させずに色んなZbrushスライダを制御したいという大元のコンセプトを大切にした結果です。
ただし公開中のYT ステッピング スライダでは連携させられないので、それは今後のアプデで対応予定。
現行のVer. 1系から廃止されるもの
V2で色々と機能の取捨選択をし、YT ステッピング スライダとの連携も考慮した結果、残念ながらV1は廃版予定だ。そしてV2ではV1の弱点やV1では実装されていなかった「地味に便利な機能」をたくさん実装する予定だ。
V1は廃版予定
V1から年月が経ちすぎたことと、今回のYT ステッピング スライダとの連携を考えると、資金的に無償アップデートは厳しい。これは今後も続くだろう。
今日現在で色々と3DCGのソフトを見て回っても、無料アプデというトレンドは終わった。サブスクあるいは有料アプデ/アップグレードが当たり前となった。ソフトウェアは色々な努力の結晶なのだ。だからもうソフト=無料というのはかなり厳しい。可能なのは大きなバックグラウンドに資金の流れのある場合に限る。例えばBlenderなど。
個人開発のソフトウェアはもう、無料というのはほぼ不可能だと思う。将来的な、あるいは長期的なユーザーポートを考慮すれば、もう無料で色々やり続けることはほぼ無理だろう。
(例外と言えば、作りっぱなしで投げっぱなしのフリーツールくらいだろう。)
定量変化ボタンの廃止
これは基本的にはYT ステッピング スライダがその役割を担うと考えたため。ただしYT ステッピング スライダなしでYT Z強度コントローラのみでも定量変化に対応するためにパラメータを16個に増やした。10ポイント刻みでも0から100までで合計11個あれば足りるので、定量変化もカバーできる。残り5箇所を任意の値に設定すれば定量変化もS字カーブの変化もカバーできるだろう。
【まとめ】YT Z強度コントローラ V2の開発中です
というわけでほぼYT Z強度コントローラ V2の仕様を公開したような日記です。今日は基本機能の8割の動作テストが終わったので乾杯で~す🍺
今回の創作活動は約1時間15分(累積 約3,225時間)
(885回目のブログ更新)
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