(約 7,500文字の記事です。)
【注意事項】
シャープ機については買う前の検討なので実機を触っているはずがない(笑)あくまでもカタログスペック上の比較です。それに加えて簿記初心者が電卓を選ぶ場合の体験記などです。最終的にカシオのJS-200W-Nに乗り換えた経緯も書いています。
簿記の勉強を始めて、そろそろ電卓が欲しくなってきた(笑)試験でも使えるものがいい。で、何をどう選んだらいいの?情報収集した結果、簿記3級初心者の私が電卓を決めるまでの過程とポイントをまとめてみた。
対象読者は
・簿記3級から始めようとする人
・個人事業主
・簿記以外でも電卓を使い倒したい
という人。
更新履歴
2021/04/04
最終的に私は「左手タッチタイプ」でカシオのJS-200W-Nを相棒に選びました。カシオの0が左に飛び出たJS配列が一番しっくりきたのです。。。
さようならシャープ電卓さん……。
以下、過去ログです。
はじめに
私は簿記の素人だし、バリバリの会計畑を歩もうとするガチ勢ではない。なので、
- 簿記検定3級で使いたい
- 生活の色んな場面で使う電卓にしたい
- もしできれば簿記検定2級でも使えればなおよい
- 多少高くても便利な方がいい
- かといって何万円も出せない(笑)
こんな具合。どうせ買うなら長く使いたい、実用的に使いたい。(単なる簿記3級試験対策としての道具にするのはもったいないw)
で、調べてみると、
- 電卓は買ったら5~10年は普通に使えるから少額でけちるな
- カシオかシャープか
- 公認会計士や簿記1級などの高みを目指すかそうでないかの境界線
などという情報が。
また「簿記3級ならば安い電卓で十分」という意見がある一方で「電卓はほぼ一生ものになるので、高くていい物を長く使った方がいい、安物買いで何回も買い換える羽目になる。」という意見もある。
2021/04/05 追記。
個人的には「まずは必要最低限のスペック」を満たすモデルを買い、必要に応じて買い増しするのが一番効率的だと思います。逆に変に気合いを入れて最初の1台目選びに時間をかけた割にキー配列などの相性で失敗するデメリットの方が大きいと感じます。
まずは「最も必要な最小限のスペック」の洗い出しが重要かと。
(追記終わり)
右手か左手か
で、電卓選びを始めると、カシオかシャープか、早打ち(2 or 3 キーロールオーバー)、サイレントキー、などなど、いきなり電卓の機能の話になる。
でもね、もっと重要な問題がある。それは、右手で打つか左手で打つか。これがとても重要。なぜならば、それによって「どのキーが右側・左側にあるといいのか?」が変わるのだ。これはずばり「カシオかシャープか」の選択に大きく関わる。
こちらはカシオND-26S。教育機関専用のスクール電卓で一般流通品ではない(Amazon販売ではなくマーケットプレース出品なはず)。簿記の電卓選びでカシオの場合かなり上位に出てくる。約8千円、高ぇ。
カシオのJS配列(ジャストタイプ)は左手タッチタイプで小指で0や00キーにアクセスしやすくなるように0, 00キーが左側に一列ずれているのが特徴だ。なので人によっては使いづらいと感じる人もいるらしい。
ただしND-26Sは現行品の実務電卓と比較してC, ACキーの位置が入れ替わっているので個人的にはオススメしません。特に買い換えや代替品への乗り換え時に苦労するだけだと予想します。
これの代替品として一般流通品の実務電卓のJS-20WK-Nの紹介も上位に出てくる。こちらも約8千円。高い。ポンと買うには躊躇する価格帯。
こちらは他に色のバリエーションがある。
以下はシャープで上位にオススメされるEL-G37。6千円ならば、まぁ買えなくもない。
画像が小さい(粗い)ので、次にオススメされるEL-N942Xの画像をご覧下さい。こちらは3千円台。うん、買える(笑)
シャープの場合は0の位置が1の下にある。Cキーは右上にある。
0, 00キーをどの指で押すかによって、シャープ派、カシオ派に分かれると思う。当然ながら右手打ち・左手打ちで感想が大きく変わる。両方をご自身で試すべし。
右手打ち?左手打ち?
これも調べるとすぐに結論が出る。会計畑を歩むなら左手タッチタイプ必須という意見が多い。
一方で公認会計士の試験や簿記1級の試験を含めて「右手打ちで合格できるよ、タイピング速度よりも思考の速度を上げるべき(そもそも試験でそんなに叩きまくることはないので)」という意見もある。
また「結局、実務では両方使えるようになった」「単なる慣れなのでどっちでも大差ない」という意見も。
ただ、左手タッチタイプの方が右手の鉛筆を持ち替えずに済む(逆利きの人は逆に読み替えて)ので、効率はよさそう。
で、個人的には左手タッチタイプを覚えたいと思った。思ったのである。
- PC入力時でも左手で数値入力(※)、右手でマウスクリックをシームレスに行える
- そもそも左手キーボードがあるので起動アプリとキー配置をカスタムすれば数値入力可能
- 右手に鉛筆、左手で電卓タイプは何となくかっこよさそう(笑)
(※)
これ、入力されるキーに数字と記号を割り当てればだいたい電卓と一緒の配置になる。タッチタイプで数字入力できる。(記号入力には妥協すべきだが)エクセルに数字を入れやすいかも知れない。自分の過去の資産を流用できそうだ!(こんな人は滅多にいないだろうw)
他の手段として、USBタイプのテンキーを左側に増設してもいいじゃない?(テンキーを右側にしか置けないルールなどないわけで。)
で、価格、機能、自分の今後の使い方、簿記3級、できれば簿記2級にも使いたい、これらを総合的に評価した結果。
【まとめ】シャープのEL-N942Xに決定!
3千円台でG37と同等機能ならば、税込み・税抜きボタンがあるならば、もう実務用途+簿記3級では十分なのでは?と思ったのだ。
なお、同一機能で色が白基調のこちらもある。
シャープ 実務電卓 抗菌ナイスサイズタイプ EL-N942CX
- メディア: オフィス用品
値段も一緒。公式の取扱説明書ではこれら両者は同じマニュアルでした。
なので同機能でしょう。色違いと抗菌仕様の違いのみ。お好みでどうぞ。
私はキーのシミ汚れの可能性を考えて、普通の黒キーの方を選びました。
スペック比較(実機比較ではない)
もちろんカタログスペック上の比較だ。買う前の検討なので実機を触っているはずがない(笑)。
お値段、6千円台 VS 3千円台
- EL-G37は6千円台
- EL-N942Xは3千円台
2倍違うとなると色々考える。もちろんお安い方で。でも、値段半分で機能も半分ならば6千円でもいい。どっちがどう違う?
物質的な違いは?
どうやらほとんどのパーツが(見た目上は)同じらしい。違うのはいくつかのボタンの有無。
- EL-G37には「日時」(時間計算、期間計算用)、GT無効化切り替えスイッチ
- EL-N942Xには「税込み」「税抜き」ボタンがある。逆に「日時」ボタンは他のボタンとの組み合わせで切り替える。GTは常時ONで切替えできない
つまり見た目はほぼ一緒。あとは日時計算のボタンが独立してあるかどうかの違いだ。ここはもしかしたら使い込んだ結果大いなる違いだと感じる人もいるかも知れないし、そう感じないかも知れない。
(あるいはスイッチ機構も微妙に違うのかもしれないがスペック上は分からない。)
現時点では判断できないのでここは気にしないことにした。
両者とも日時計算、期間計算ができる。前者は専用ボタンを1~2タップ、後者は2つのキーをそれぞれワンタップの合計2タップだ。そんなに違うか?ということで心はEL-N942Xに傾いた(笑)
例えばPCのキーボードに「コピーボタン」がない!と騒ぐか?Ctrl + Cキーでいいじゃん?
(ただしあまりにも日時計算の頻度が高い場合にはこのコストは無視できないが)だがそうとも思えなかったのでキーコンビネーションで同一機能を利用できるならば、両者にボタン的な違いはないと判断した。
GTキーの挙動の違い
両者とも、もちろん数字を入力した回数はカウンタ表示される。EL-G37にだけある追加機能として「=」ボタンを押した時の累積回数を別に表示させることができる。専用の液晶表示部分がある。なので「イコール付きの式の結果を何回合計したか」が分かる。この機能のON/OFFはGTの切り替えスイッチで切り替える。
一方、EL-N942Xではその機能がない。単純にA+B+C=D, E+F+G=Hを押してもカウンタがA~C, E~Gの総数、つまり6を示すのみだ。(G37ならばカウンタ総数6、イコール総数2と表示される)
ただ、これ、イコールを押した時にメモで正の字を書けば何個の式を合計したか、カウントできそうな気がした。それを上回る利便性がEL-G37にあるかどうかは、もう実際に運用してみないと分からない。
というわけでGTの総数は紙に正の字のメモで対処してみようと思ったので、まだEL-N942Xに傾いている。
税込みボタンの有無
これは実務用途向けに開発されたEL-N942Xが有利だ。現実のお金の計算では税込み、税のみを知りたいことが多い。対してEL-G37にはその機能がない。なのでまだまだN942Xに傾いている。
共通機能の方が多い
ネット上には時々間違った情報もある。G37は3ロールオーバーという噂もあったが公式な取扱説明書をみても2ロールオーバーで両者一緒。N942Xに期間計算機能がないという噂もあるが、実際には取扱説明書にしっかり操作方法が記載されている。
結局は、両者の取扱説明書をじっくり読んで、何ができて何ができないのかを比較検討するのが一番確実だ。ネットの情報は常に正しいとはかぎらない。
G37のマニュアル
N942Xのマニュアル
なぜN942Xの方が安い?
こうして見ると、GTの切り替え機能を除いてN942Xの方が多機能だ。なのになぜ安いのか?考えてみた。
G37は教育用電卓だ。対してN942Xは実務用電卓だ。販売経路、目標販売総数、生産数やロット数が違うのかも知れない。需要と供給の関係で、希少なG37の方が高いのかも知れない。逆に大量生産でコストダウンができているのかも知れない。
あるいはカタログスペックには出てこない、キーなどの構造上の違い(タイピング感、耐久性などなど)による原価が違うのかも知れない。これはもはや情報収集だけでは分からない。両方使ってみるしかないだろうが、その予算はない。
ただ、メインでG37を使い、サブでN942Xを使ってみたというプロの方もいらっしゃるようで、若干の触り心地が違うらしい。でも経年劣化も加わるので厳密な判断は同時に新品を買うしかないだろうが、そんな人もいいないだろう。なので結局はよく分からない。あとはお好みで、あるいは買い増しで2つ揃える、ということにもなり得るか。
とりあえず、初期投資を抑えたい人で、簿記3級を目指し、左手でタイピングしたくて、かつ実務的なお金の計算でも使いたいという電卓では、どうやらEL-N942Xがベストという結論になりそうだ。Mac感を出したいならば白のN942CXもありだろう。
これ以上の「押し心地うんぬん」は、もうカタログスペックでは分からないし、そこにこだわってもキリがないので、まず1台目の電卓としては申し分のない良い電卓だと思うので、お手頃価格だし、これに決めた!のでした。
2021/04/04 追記
最終的に私は「左手タッチタイプ」でカシオのJS-200W-Nを相棒に選びました。ここまでお読み下さりありがとうございます。そうなるまではシャープで検討して実際に購入したのですが、左手小指の自然な位置の0キーの快適さには勝てませんでした(笑)
今回の創作活動は約1時間30分(累積 約2,339時間)
(711回目のブログ更新)
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