MMDのモデル改造のコツに関する記事を執筆予定(その1)

(約 3,900文字の記事です。)

近日中にMikuMikuDance(ミクミクダンス)のMMDモデルをBlenderで改造する記事の執筆を開始する予定です。

大和 司

対象読者はMMDユーザー、MMDまたはBlenderに興味がある人です。

目次

7年前と今の「MMDを取り巻く環境」の変化

7年前と言えば2016年、MMDの最盛期の後期だ。MMDについては2016年に触ってから知っているが、その頃は少し触った程度だった。まだ3DCGを触ったこともなく、MMDモデルを改造しようにもBlenderも2.7系という超絶使いにくいものしかなかった。(Blender 2.7系については未だによく分からないし今でも触りたいと思わない。)Blender 2.7系はそれだけクセが強く、使いにくかった。かといって当時はMayaなどにも手が出せず。ちなみにこの頃はZbrushすらも触ったことがなかった時代だ。

またPMXエディタについても、正直よく分からなかった。今でも7割の機能の使い方を知らない😭今の知識でようやく「MMD専用のDCCツール」と思えるようになったが、当時の自分の知識ではBlender 2.7系と同じくらい「謎のソフトで使い方がサッパリ分からない」シロモノだった。

そして当時の危惧としては「PMXエディタに詳しくなっても応用性がゼロ」というリスク。MMDモデルの編集しかできないのだ。PMXエディタが一般的なDCCツールではない点のデメリットだ。

結局、当時のMMDについては既存の既製モデルに既製モーションを流し込んでダンスムービーを楽しむ事しかできなかった。当時の自分はモデル改造への欲求はあってもあまりにもハードルが高くて挫折した。なので既存モデル+既存モーションで我慢していた気がする。カメラワークだけが唯一の自由だった。それでもUndoできない不便さはあったけれど。

時は流れて2023年。Blenderも3.3 LTSとなり、かなりこなれた。またMMD Toolsというアドオンを入れればPMXエディタのほとんどのことがBlenderでできるようになることが分かった。

大和 司

というか実際に検証がほぼ終わり、いけると確信したからこそこの記事を書いています😊

今はほとんど自由自在にカスタム可能です😍

脱・PMXエディタ、Blenderへ(ほぼ代替可能)

なるべくPMXエディタではなくてBlenderを使いたい。理由は簡単で、Blenderに習熟すれば色んな分野に応用できる。Blender 2.8系以降はDCCツールとしてかなり使いやすく仕上がっている。それに対してPMXエディタはMMD専用のDCCツールなので、応用が効かない。なので同じことがPMXエディタでもBlenderでもできるならば、多少の快適さや効率を犠牲にしてでも「Blenderでなんとかしたい」のだ。

大和 司

色々と検証した結果、当然ながらPMXエディタでなければ編集できない内容も見つかった。このときばかりはPMXエディタを使うが、使う場面というか使用順序は明確にワークフローとして決まった。いつでも自由にPMXエディタを使えるのではなく、最後の最後、仕上げのファイナライズでのみ、使うべきという結論を得た。

とはいえやりたいことの8割くらいはPMXエディタを使わずにBlenderのみでpmxファイルを仕上げることができると感じた。これが決定打でこの記事を書いている。

なぜ今更MMDなのか?オワコンでは?

MMD自体はたしか2014年頃に更新終了アナウンスがされ(Ver.9.26, 2014/12/17)、結果としては2019年末にVer.9.32がリリースされて以来(Ver.9.32, 2019/12/08)、開発が止まっている。だがYouTubeを見ても分かるように未だにMMDムービーは作られ続けている。むしろグラボの高性能化で、ハードウェアの力を駆使したチカラ技でRay-MMDによる美麗なムービーが増えた気がする。

実は7年前の当時の自分でも「MMDはオワコンではないか?」という疑問が常について回った。ツール開発が止まっている段階でいずれ廃れる(すたれる)リスクがある、と。だが結果、2014年版の主力のMMD Ver.9.26リリースから9年経っても未だにMMDの新モデルや動画ががユーザーによって作られ公開され続けている

大和 司

そう、MMDはオワコンじゃなかったのだ。

ただしオープンソース文化的な独特の世界観がある(MMD自体はソース非公開だが)。ソフトもモデルもモーションも無料故に、オープンソース的な文化が根底にある。だが無料で使える代わりに利用規約が製作者ごとに細かく設定されている。無料で誰でもスタートできる代わりに、他者製のモデルやダンスモーションや楽曲を使ってダンスムービーを作った場合、倫理的・法的にはそれの公開について色々なハードルがあるという問題点。もちろん全てをクリアして公開しているムービー製作者もいれば、明らかに規約違反なムービーを制作する作者もいる。

個人で楽しむ場合ならば例外なく「作って個人で楽しむのは自由」だが、ムービーを公開するとなると色々と考慮すべき点が多い。

またダンスの方向性(ルールに沿ったもの、健全さ、ルール違反な大暴走な不健全なwものなど色々)の違いと、ムービーの公開先の違いもたくさんある。YouTube以外にも、古参には常識のニコニコ動画(今はそうでもない?)、Vimeo, bilibili等の他にも、ムフフな動画投稿サイトもインターネット上には溢れている。玉石混淆なカオスな状態だが、結果としてMMDムービーは廃れてはいなかった。

もちろん優秀なMMD関連ムービー、モデル、ダンス&カメラモーションは全盛期の2014~2017年の作品が多い。だが2020年以降に投稿された優れた作品もある。まだまだMMD愛好家は多いと感じる。
だがさすがに勢いは落ちていて、かなりマッタリ細く長く続けられている、という印象だ。

情報の古さと見つけにくさ

大和 司

理由は分かる。更新されないことに起因するMMDユーザー数の自然減少で、MMDに関する「価値ある情報にアクセスしにくくなっている」からだ。これは今回、この記事を執筆する上で過去の事実関係などを調べるためにネットで情報収集した結果、うん、明らかに「欲しい情報が見つけにくい」状況だった。これならライトユーザーがMMDやろうとしても「よくわかんねから諦めよう」となり得る。

情報の古さと見つけにくさは、残念ながらMMDには結構ある。さすがに古すぎるのだ、情報が(MMD自体の更新も止まっているので情報に齟齬(そご)はないので情報的な価値は変わらないが)。だがGoogleなどの検索エンジンは基本的に最新の情報を先に表示し、古い情報を後出しする傾向がある。

そして少し調べてみれば分かるだろうが、ニコニコのユーザーブロマガサービス終了が決定打となった。そこに投稿されていた多くの記事が消滅し、一部の人気記事だけがアーカイブ化されて今でもアクセスできる状況だ。そのアーカイブもいつ消されるか分からない。そこでMMDを卒業した人も多いのだろう。

中国発ゲームキャラが公式からMMDで登場

原神という名前を聞いたことがない人のほうが少ないだろう。3DCGをやっていれば必ず耳にするはずだ。中国発の3DCGゲームであり、そのキャラクターが驚きの「公式発表でMMDモデルをリリース」しているのだ。他にも崩壊3rd、パニグレ(パニシング:グレイレイヴン)、深空之眼(ProjectMimir/AETHER GAZER)など。

実はこの話自体は結構古くて1~3年前の情報だ。珍しくもない。

今回、ちょっとしたきっかけがあって、中国発信の3DCGモデルについて色々調べることになった。そして模之屋というサイトを知った。日本で言うニコニコ立体の中国版だ。(リンクは貼らない。各自で検索してみて欲しい。理由は色々ある。検索すれば分かるだろう。)

そこでたくさんの優れたモデルを眺めることになった。そして色々と驚愕したし、学ぶことが多かった。

大和 司

3DCGモデリングでKawaiiに代表される日本特有の、大きな目、大きな獣耳の少女、そういったいわゆるKawaiiという表現は、日本よりも中国、韓国クリエーターのほうが日本発の作品を超えている気がしたのだ。クオリティの面でも目を見張るものが多かった。

倫理的な問題やガイドライン準拠の問題はさておき、純粋に「優れたモデルを自分で分解して眺める」上では、優れたモデルに触れられる機会が多いほうが勉強になることは明らかだ。そういう機会を手に入れられるかどうかだが、もちろん手に入るうちに触れておいた方がいいだろう。向学のための手段は多いほうがいい。

大和 司

私としては中国系のサイトを真面目に参考にした初のシーンとなった。それまでは欧米圏のアルファベット文化の情報を元にしていたが、今後は中国語サイトもGoogle翻訳でサイトを閲覧する機会が増えそうだ。中国クリエーターの勢いを感じる。もはや私の中の中国イメージとはかなり違っていて、進化してきている印象だ。あなどれない。

長くなったので続きは次の記事にて

書いていくうちにだんだんと込み入った話になってきて長くなったので、今日はいったんここで区切ります。続きはこちらの記事からご覧下さい。

続きはこちら。

今回の創作活動は約2時間30分(累積 約3,246時間)
(889回目のブログ更新)

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