Blenderで作るアニメ絵・セルルック表現

(約 3,600文字の記事です。)

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まだ試行錯誤中だがBlenderとKiryToonShaderとFreeStyleで静止画としてはキャラクターもアニメ調の絵を作れそうだ。

目次

テスト素体はVRoidから

サンプル素体のVitaさんでテスト。

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髪のハイライトが見づらかったので濃い銀髪に変更。
髪にスペキュラマップがあったので外してKiryToonShaderで天使の輪を追加している。肌と体にはシンプルにKiryToonShaderを適用しただけ。

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全体的に低コントラストだがテストなのでよしとする。
元がVRoidなので汎用的な衣類の透過メッシュがそのまま線になっている。ワンピースのリボンが見える。

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思った以上にKiryToonShaderの髪の天使の輪っかが綺麗に入ったのに驚いた。これならば髪の毛を単純にモデリングするだけであとはKiryToonShader頼みでいける。無理な凹凸がなくてもFreeStyleの線がカバーしてくれる。表現としては申し分ない。凄い時代になったもんだ。画力がなくてもイラストになっているぞ。

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バキバキの影も付けられるがパラメータをいじるとほのかにグラデーションさせられる。なじみがいい。脇腹の影に注目。

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FreeStyleの線と透明テクスチャ

この線が今後の課題。透明テクスチャであっても縁に線ができてしまう。回避方法があればいいがこれから模索する。
あと元がVRoidなので汎用的な衣類の透過メッシュがそのまま線になっている。どことなくガイノイドっぽい。
肌の色味も白っぽくなったせいもある。

ちなみにアンドロイドは男性型の人型ロボットを意味し、女性型ならばガイノイドというらしい。役に立たない豆知識。なお、それをいちいち指摘すると人から嫌がられるのでやめておいた方がいい(笑)

結果を見る限り、ポン付け+少々の手間でもかなりいい感じの入り抜き線になる。「FreeStyle 入り抜き」でGoogleで検索してください。
こだわるならば線画だけを透明背景PNGで出してCLIP STUDIO PAINTなどでいじってからレンダリング結果と重ねる方法もある。アナログだし手間がかかるが質にこだわるなら不可能ではない。

Blenderを使った3DCGイラストレーションはできそうだね

色味とか色々と調整できそうなところがあるが全体としては手応えがあった。
今回の件で確信。3DCGイラストレーションはできる。モデリングができさせすれば後は割とポン付けで出力できそうだ。こだわらなければ。つまり妥協をある程度含める限り、そこそこのできばえをそこそこ量産できそうなんだな。渾身の1枚にだけ手間をかければいいとして。

もちろんVRoidを活用するのも有りだ。商用利用可能だからね。髪型のベースを作るもよし、ボーン入り素体として活用するもよしだ。何もゼロからモデリングする必要はない。女形についてはすでにVRoidがあるわけだからそこから流用したり加工・変形した方が早い。

あとはFreeStyleの線の生成方法だけだ。透明テクスチャがだめならば全部メッシュで作るしかない。が、不可能でもない。透明テクスチャにしないで対象物のテクスチャに画像としてベイクしてしまえばいい。画像処理の話でしかない。

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こんな感じのセルルック調で表現を統一できそうだ。
ちなみにセルルックと線画は深い関係がある。線の有無でこんなにも引き締まり感が変わる。

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FreeStyleがそこそこいい線を出してくれるってのがありがたい。
ただし寄り絵では線が太くないと説得力に欠ける。

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バッチレンダリングのみでは済ますのはもったいない。今後は一手間かけて線を太くしてあげたいところだ。

ZbrushのNPRレンダリングでもセル画調にできるけれど

もちろんその手もある。かつてセル画調以外のNPR(非フォトリアリスティックレンダリング)表現で試したことがある。それはそれで味があって好きだった。

だが、この場合の弱点は、当たり前だがZbrush依存になるのだ。何でもかんでもZbrushに持ってきてZbrushルールで環境を整えないといけない点。
またシェーダーノードベースであるKiryToonShaderではグラデーション具合を細かく制御ができるが、Zbrushフィルタではそれが難しい部分もある。シェーダーノードは一見すると取っつきにくくて面倒だが、細かい所を微調整できるというメリットがある。これがZbrushのフィルタとの違いだと思う。

他にも例えば、バイクやキャラにボーンがあれば簡単にポージング変更可能なのがBlenderの強みだが、Zbrushではそれは無理だ。1カットのみならば問題ないが、長期的にたくさん撮影する場合にはきつい。毎回FBXなどでの出し入れも大変だ。配色調整などもアナログ的な手法で色変えする事になる。シェーダーノードの概念もないためつらい。その点ではDCCツールであるBlenderの方に歩がある。拡張性と応用性の2点からBlenderでの絵作りがより好ましいと感じた。デカールマシーンで可逆的なデカールの貼り付け/差し替え/位置調整ができるのも魅力。モータースポーツでは派手なデカールがたくさん必要だからね。

オリジナルロゴも量産しなければならないのか。面倒臭い。

とりあえずはKiryToonShaderで自分が満足できるレンダリング結果を実現できそうなのでそれで満足。あとは表現を磨いていくだけだ。Zbrushはモデリングツールとして活躍してもらう予定。

もしかしたら当初の目的に近づいた?

画力がないなら立体を作ればいい→立体から絵を作ればいい。あれ、もしかして今、実験とは言えそれができちゃった?ということになる。これがオリキャラになって、ポーズが付いて、小物を配置してレンダリングして、CLIP STUDIO PAINT上でUE4などで作ったセルルックの背景を重ねれば、完成ということになる。ワークフロー自体はもうできたことになる。あとはモデリングとシェーダーの細かいチューニングくらいだ。

問題は可愛い女の子キャラをきちんとモデリングできるかどうかだ。バイクはまぁ、バイクっぽい形になっていれば細部はとりあえずおいといて。その考えで行くならば、オリキャラもまた女の子っぽくなっていれば細部はとりあえずおいといて作ればいいってことになるのかな。

ようやくモデリングへのモチベーションができた気がする。やはり目に見える形まで至るワークフローがあってこそ、何かを作ろうと思えるものだ。3Dプリントしないのに滑らか造形にこだわってもしょうがないし、Zbrush技術のみを高めてもモニタの向こう側でしかなければ、やっぱり何か足らないと思っていたのだが、ようやく今日ケリがついた気がする。

ようやく、何かを作って絵にしてみたいと思えるようになった。インストラクター=解説屋は卒業でもいいかな。少しずつクリエーターに戻っていこうと思います。

今回の創作活動は約2時間30分(累積 約1,518時間)
(542回目のブログ更新)

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