リグ入れとウェイト塗り(スキニング)は沼

(約 2,800文字の記事です。)
Blenderのリグとウェイトの機能についてだいぶ分かってきた。が、ここでAuto Rig Proが立ちはだかった。そして分かった。リグ入れは沼である、と。

目次

ウェイト塗りの基本やトラブルシュートは理解した

だいたい分かった。ウェイトモードでの、範囲選択、メッシュの表示・非表示、効果範囲、グラデの付け方、他のボーンからの悪影響の除去方法、これだけだ。ツールの操作方法や見るべき場所が分からないからハードルが高かったが、ようやく理解した。いけそうな気がしてきた。そう思ったのでAuto Rigにリベンジ。……散ったのである。

ウェイト修正しきれない

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よく分からないボーンがたくさん入っていて、ウェイト修正しきれない。シャツが体に埋まっている。グーも上手く握れない。オートといっても細かい部分は無理がある。そもそもそんなに精度が出せるとは思っていないし、そこまでは現実的に無理だろう。だが自分で修正が思い通りにできないのは問題だ。
しょうがないのでAuto Rigのドキュメントを読破した。うん、だが分からない。どうやらこのアドオン、普通にウェイトやリグ入れができる人が更に効率よく作業するためのツールらしく、そういうことができる人を前提としたドキュメントだった。なので、ある程度Blenderのみでのウェイトとリグ入れができる人が読者対象という感じだ。なので全部読んでも分からないところが半分くらいだ。

裏地メッシュのあるメッシュはウェイト向きではない気がしたぞ

Zbrushではとにかくリアルに作れてしまうので、薄い生地のメッシュも作れる。例えばソルジャーのベストは裏面も表面もあるクローズドなメッシュだ。だがウェイトの関係で裏面が突き出てくることもある。そうなると、はっきり言って修正が大変だ。

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こういう部分ね。

あと思ったのは、体から離れない装備については、メッシュで分けないで地続きのメッシュに統合して、色などはマテリアルで分けた方がウェイト調整が楽かも?この辺はウェイトの転送という技術で回避できる気もするが、今日の段階ではまだそこまでたどり着けていない。少なくとも、チュートリアル動画を見る限りでは、ボーンまでの距離が異なる物同士で稼働した際に上手く両方が動くためには細かいウェイト調整が必要になることは間違いない。例えば太ももとミニスカートの追従具合は、スカート側を、太ももの上げ角度ごとにチェックしながら微妙にウェイトを調整していた。物理演算を使わない方法なら恐らく、太ももの上げ角度に限界はありそうだが。

リグ入れ専門の人がいるくらいだから

リグ入れというよりも、ウェイト塗りにはかなり高度な技術が必要だ。ウェイト塗りのことをスキニングともいうように、スキンの状態をボーンに追従させるための仕組みを入れる作業だ。これは沼だ。どれも完璧は恐らくあり得ない。あるいはかなり沢山のIKやボーンやシェイプなどを盛り込めばできると思うが、制御が膨大すぎて役に立たないだろう。あるいは映画を作るならそれでもいいだろうが。

ただ、別に動画を作りたいわけじゃないので、そこまでスキニングにこだわる必要はない。だいたいできたらZbrushで微調整して仕上げるから、9割正常ならそれでいい。そのためにAuto Rigを導入したが、今のところ服まで入れると7割程度までしかオートにならない。3割を直す必要があるが、その直し方が分からない。

地道にBlender純正のやり方でボーンを入れてウェイト塗りの練習をするしかない

どうやらきちんとウェイトとボーンの関係を理解しないと、その3割を直せなさそうだ。なので一端Auto Rigは保留にして、地道にBlender純正のやり方で手動でボーンとウェイト塗りの練習をするしかないと感じた。なので指の表現は省略だ。ドラえもんの手か、親指+4本セットの手袋状態の手で行くことになる。指まで制御できる自信はないし、それができるならAuto Rigに移行すると思う。

なのでしばらくは、単純な人型と、単純な髪・帽子、単純な服や携行グッズで、ウェイト塗りとポージングのテストを繰り返すことになりそうだ。何をどんな風に塗るとどうなってどういう問題が起こるのか、体験しないと分からない。

エレノアさんがボーン入りエレノアさんになるまでにはまだまだ遠い。だがAポーズから別のソフト経由でこのポーズを作ってからZbrushで再加工してこの状態にするよりは、遥かに手間は少ないと思うのだ。髪やおさげやマントなどにもボーンを入れられれば、捕獲器や網の部分にもボーンを入れられれば、ワンシーン作りの手間がだいぶ軽くなる。仕上げにZbrushで細部を加筆するのだから、細かいウェイト調整は不要だ(というかその技術がない)。

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今試したら、ボーンの拡大縮小によってメッシュも拡縮する。これなら網の幅広さも変えられるからいちいちZbrush上でメッシュを潰す作業が不要だ。もちろんその移動量もウェイトの影響を受ける。

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これはつまり、風船をドラッグ一発で簡単に真っ平らな風船やしぼんだ風船にできるってことだ(シワなどの細かい表現は除く)。Zbrushはデジタル彫刻なので、こういう可変することは全く想定していないソフトだが、3DCGは本来アニメーションに強いので、こういう変形も得意なわけだ。今までそのメリットを生かす機会がなかった訳だが、私によってようやく必要になった。

いずれはAuto Rigを使いこなしてそこそこ品質のいいリグ入りキャラを育てたいが、今はまず練習として純正のやり方でテストしていきたい。簡単でもいいから、自分が100%制御できるリグ入りモデルを作って運用すること。こっちの方が最優先だし、実力になる。細かいところの修正は後から、Auto Rigも後からでいい。

とにかく自分のキャラを思い通りにポージングさせたい。これに尽きる。シンプルに作るなら上手くやれそうな気がする。細部は捨て置いて、まずは全体を。

匍匐前進のような速度で前進中です。なかなか派手な結果にならない。地味。

今回の創作活動は約4時間30分(累積 約1,031時間)
(364回目のブログ更新)

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