(約 2,500文字の記事です。)
Zbrushのナノメッシュについて調べてみた。Zbrush使いなら誰しもが一度は見たことのあるブレスター様のYouTube動画で学習した結果。今回はただの感想文です。有益な情報はほとんどありません(笑)画像もありません。
ナノメッシュの概要
こちらの動画を見れば分かるはず。
メッシュにある沢山のポリゴンの真ん中に、指定したIMブラシを一気に植える(生やす)手法。ただの球をトゲ付き球にできる。メッシュが細かければウニにもなる。そんな方法。
ナノメッシュの使い所
- 広い面積にメッシュを「規則的に並べる」
- 広い面積にメッシュを「同じ大きさで並べる」
- 広い面積にメッシュを「ランダムに並べる」
- 広い面積にメッシュを「ランダムな大きさで並べる」
- メッシュはポリゴンに対する位置や角度を調整できる(ランダム化も可能)
このように、「広い面積にメッシュを生やす」ことが得意な手法。確かに、広い面積にメッシュを植える方法はこれが一番いい。
広い面積用にはナノメッシュ、直線上にならカーブブラシ。これで1次元と2次元の配置は完璧だ。
アレイメッシュもあるが、あれは中途半端。
ナノメッシュ用のポリゴン板ポリかつ等間隔分割ポリにすればアレイメッシュの出る幕がないし、ナノメッシュではベースポリゴンに自由に凹凸が付けられるが、アレイメッシュではできない。結局アレイメッシュはマイクロメッシュと同様に、新たなメッシュに代替されてその役目を終えた古い機能ということになる。
魚やドラゴンのうろこ、鳥の羽などに使えるかも
例えば、うろこ、羽、甲冑(かっちゅう)用の規則的な金属プレート、チェーンメイル系の防具の表面加工などに使えそうだ。
ナノメッシュの弱点1 トポロジ依存
メッシュを生やすことになるベースポリゴンの、ポリゴン形状・密度に依存する点。特に「まばら感」はポリゴン密度の粗さに依存する点。
密度を上げる方向では、ナノメッシュに高密度化用のスライダがあるのでどんどん高密度化できるが、まばら感には限界がある。そして、そもそもポリゴンの形(トポロジ)は、ナノメッシュのためにあるのでは無く、物の形を作るために必要な重要な要素だから、装飾のためだけに変更することはあまり賢いとはいえない。
となると、ナノメッシュはどうしてもトポロジ依存ということになる。
もちろん、ナノメッシュ配置用に、サブツールをコピペしてからリメッシュして配置用メッシュを作り、その上にナノメッシュを配置し、最後にベースメッシュを非表示化させるというのは十分にアリだ。この一手間を惜しまなければ、最終的にはトポロジ依存でもなくなる。だが、思い通りのトポロジを作れる技術が必要。つまり、ナノメッシュの使いこなしのためにはトポロジ制御の技術が必須になる、とも言える。
これはカーブブラシや、IMブラシでメッシュをばらまく方法との唯一の違いでありデメリットだ。両者は自由にベースポリゴン上に生やすことができるからだ。
ナノメッシュの弱点2 使い方が面倒
パラメータ制御になるため、どうしても設定項目が複雑化しやすく、直感的に分かりにくい。各パラメータを自分でいじってその特性を理解しないと、どうしようも無いから面倒なのだ。そして項目が多いため、忘れやすい(笑)だから、使おうとしたときに「あれはどこのスライダだっけ?」となることが多いし、またしばらく使わないと忘れる。だから使い方が面倒だと感じる。
ナノメッシュに習熟したいなら
ある一定期間、YouTubeなどのチュートリアルを片っ端から見て、とにかくナノメッシュを使った作例を自分で試してみてその特性を体に染み込ませるしかない。
ドラゴンだったり、羽毛を表現する鳥だったり、などかな。
ナノメッシュは気が向いたときに使う機能ではないと感じる。一方で、きちんと使い方に習熟すると、高品質なモデルを短時間で仕上げられる&修正できるという「高いポテンシャル」を感じることも確かだ。彫らずして作るというのはZbrushではとてつもない効率化だからだ。それが広範囲に適用可能となると、使いこなしの有無で作業時間が大きく異なることは間違いない。
私がナノメッシュに関して半年以内に記事を書くことはないと思う。使いこなせてないからだ。紹介できるものがない。機能そのものの解説は最初に紹介したYouTube動画で全てだろう。もし使いこなせるようになったら、作例を紹介する形になるだろう。多くの人にとっては、機能の辞書に興味などなく、興味の対象は作例を効率的に作るための各パラメータの設定方法(手順)だと思うからだ。
というわけで、ま、いつかはナノメッシュと取っ組み合う事になりそうだが、今しばらくは保留ということにしたい。
今回の創作活動は約30分(累積 約852時間)
(249回目のブログ更新)
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